なぜ社会人こそ勉強するべきなのか?

「大人になるとほとんどの人が勉強しない」

 

という事実は多くの人が何となく気づいていたことだと思いますが、その事実がはっきりと数字に表れた統計があります。

 

「平成28年社会生活基本調査」です。

 

この調査によると25~34歳の「学習・自己啓発・訓練(学業以外)」は「10分」という衝撃の短さでした。

 

学校の業間休みや通勤で電車を待つくらいのごく短時間しか勉強しない。

 

もちろんこれは平均の時間であり、決して少なくない数の社会人が日々英語やプログラミングや資格のために勉強しているのは事実です。

 

が、だからこそ「平均10分」がもつ意味は大きいと思います。

 

そこには、「大多数の社会人はただの1分すら勉強することなく毎日を過ごしている」という事実が隠れているからです。

なぜ社会人になると勉強しなくなるのか?

学生時代は毎日数時間机に向かうことができたのに、多くの社会人は家に帰って酒とSNSとNetflixだけで時間を過ごしてしまう。

 

一体なぜ、社会人は勉強しないのでしょうか?

 

理由の一つは、多くの日本人が「勉強する」ということを「就職までの過程」と位置付けているからだと思います。

 

言い換えれば、「勉強する」ことが「競争する」こととイコールになっているのです。

 

 

勉強しない社会人がまだ勉強をしていた頃、その目線の先にあったのは

 

「志望校合格」

 

「内定獲得」

 

といった文字だったのではないでしょうか。

 

勉強をするのは行きたい学校に行き、入社したい会社に入り、そのために必要な資格を取るため。

 

sinやcosinに頭を悩ませたのも、古典の単語を必死に覚えたのも、TOEICで800点を目指したのも、それらが直接的に人生を豊かにしてくれるからではなく、受験やその先に待つ就職のために必要だったから。

 

そんな学生時代を過ごした人間が社会人になったらどうなるか?

 

勉強するはずがないんです。

 

だって、すでに「レース」は終わっているのだから。

 

100m走でゴールラインを超えて全力疾走する人はいません。

 

長い学生時代を終えて正社員としての身分を手に入れたら、あとは仕事のための知識だけ身に着け、日々の業務をこなし、プライベートを充実させればいい。

 

犯罪さえしなければクビになることもなく、毎月の生活が送れるだけの給料が振り込まれる。

 

数学や古典を勉強しなくても待遇が悪くなることはないし、逆に勉強したところで待遇がよくなるわけでもない。

 

哲学の難しい概念なんか覚えるより、Excelのショートカットを一つでも覚えたほうが役に立つ。

 

社会人になってから必要なのは「気配り」「根回し」「サービス残業」。

 

求められるのは会社や職場への「忠誠心」であって、数学でも哲学でもない。

 

「勉強しない社会人」とは、学生時代の競争の結果に満足し(あるいは競争に疲れ果てて)、新しい知識を身に着けることをやめた大人の姿なのだと思います。

社会人こそ勉強するべき理由

ここまで、社会人が勉強しないのはすでに競争を終えて(勉強という形での)努力をする必要がなくなったからではないか?ということを述べてきました。

 

しかし本当にそうなのでしょうか?

 

本当に社会人は勉強する必要がないのでしょうか?

 

結論から言えば、僕は社会人こそ勉強するべきだと思います。

 

その理由は2つあります。

簡単に周囲に差をつけられるから 

社会人になると勉強する人が少ない。

 

それはつまり、自分が努力するだけで簡単に上に上がれるということです。

 

学生時代は同世代の全員がそれなりに勉強をしていたため、周囲に差をつけるのは容易ではありませんでした。

 

自分が成長しているのと同様に、あるいはそれ以上のペースで周囲の人間も成長していたからです。

 

ところが、社会人になると多くの人が現状に満足して歩みを止める。

 

仕事に関わる知識くらいしか勉強しなくなり、他の分野に関して積極的に勉強しなくなる。

 

これはつまり、自分が勉強しているだけでどんどん周囲の人間に差をつけることができ、あるいは上にいる人間に追いつくことができるということです。

 

たとえカメの歩みだとしても、寝ているウサギはいつか追い越すことができる。

 

社会人になっても幅広い分野の勉強を続けることで、10年後には想像もつかないほどの差が生まれているはずです。

学生時代とは全く異なる知識が必要だから

社会人になると学校で教わることのなかった知識を当たり前のように求められます。

 

言い方を変えれば、社会人に必要な知識を学校は全く教えてくれません

 

 

税金や社会保障など、学校で教わらなかった知識が社会人には当たり前のように求められます。

 

こうした知識を自分でしっかりと学んだ人は制度をうまく利用して得をするのに対し、

 

「学校でそんなこと教わらなかったもん!」

 

と言って勉強しない人はいつまでも搾取され続けるのがこの社会の仕組みです。

 

 

保険や法律についての知識も必要です。

 

なぜ保険が必要なのか?

どんな人に必要なのか?

どれくらいお金をかければいいのか?

 

ということを学ばないと、営業マンに騙されて必要以上にお金をむしり取られてしまいます。

 

労働法を全く知らなければブラック企業の見分けもつかず、過酷な環境を「普通の職場」と勘違いして鬱になるまで働くことになるかもしれません。

 

 

社会人に必要な知識は自分の判断と努力で身に着けなくてはならないのです。

社会人こそ自由に勉強できる

ここまで読んで、社会人になって多くの人が勉強をやめる中、自分は勉強を続けるというのはつらそうに思った人もいるかもしれません。

 

税金や保険といった社会で生きるための知識も、なんだか難しそうに感じたかもしれません。

 

しかし、見方を変えれば社会人は学生時代よりも自由に勉強できるとも言えます。

 

キャリアアップにつながる英語やプログラミングを集中的に勉強してもいいし、興味のままに哲学や数学を勉強してもいい。

 

好きな科学雑誌を読んで最新の研究に触れたり、テレビやYouTubeでドキュメンタリーを観てもいい。

 

必修科目として関心のない授業を受ける必要があった大学時代よりも、社会人は遥かに自由に勉強ができるのです。

 

 

机に向かうだけが勉強ではありません。

 

スマホ1つで通勤中でもトイレの中でも新しい知識に触れることができる便利な時代になりました。

 

SNSで他人の生活をうらやんだり、ネットフリックスでダラダラと映画を観る時間を少しでも新しい知識に触れることに使う。

 

その積み重ねで人生をより良いものにしていきたいですね。